アイサンケンチクメモ

愛知産業大学 通信教育部 建築学科

アイサン通信教育のレポートについて

2022年のレポート評価についての考察メモです。

 

最近レポート課題提出をいくつか終えてわかってきたことをまとめて見ようかと思います。この内容は随時更新していきます。

レポートに厳しい指摘

アイサンではレポート作成の指導はありません、なので手探りの状態でレポートを提出することになります。

先生により求める部分が違います、多くを書くことを求める人もいれば、簡潔に述べよと言う人もいます。

提出したレポートに対しては、断片的である、ページ数が多い、2・3ページでまとまるはずだ、考察がなっていない、深掘りしていないなどかなり厳しく指摘が入ります。

講師によってはレポートを評価してもらえず、再提出もあります。

レポート作成のサンプルを見せてほしいとQ&Aから問い合わせましたが、サンプル提供は行わないと即回答があり、レポートの書き方についてはアイサンから指導は得られませんでした。

シラバスにおいても、どのような内容を求めているかなど細かい記載がなく非常に苦労します。先生も名前が書かれてるのみでで不明。どの部分を求めており、どの程度の理解度でよいという指標もありません。

アイサンのレポートは何を求めているか

まずこの学校は講義がありません、ここが重要だよと教えてくれるわけではありません。そのため独学で学んだことをレポートと試験で認めてもらい、単位をもらう仕組みになっています。独学で学んだ項目が講師の求める重要箇所と合致しないとなりません。

学習の目的はシラバスに載っています。情報はこれだけで、講師の自己紹介もない仕様のため、情報が不足して、レポートで何を書いたらいいんだろうというものが多々あります。

指定の教科書は専門書であることが多く、どこも重要そうで、要点をまとめることが出来ません。

Q&Aもありますが、学校の事務から、教員に連絡が行き、外部の講師に連絡が行く、伝言ゲームで的確な解答が来ません。私の場合はレポートいつ返ってくるかぐらいしか機能しませんでした。

Q&Aは公式ページに納得行くまで質問できるとのことが書いてありますがまったく意味がありません。

この学校は入学しても、まずどうするかなどのサポートもありません。そのため放置されてしまいます。

まず手探りで書くしかないという状態です。とにかく求められてそうな項目の内容をコレだけ勉強しましたという形で送るしかありません。

帰ってきたレポートで感触が良かったもの

建築に直接絡む科目は建築士試験の参考書などが役に立ちました、最重要項目がまとめられているためこれをネタにふくらませることで要点がまとまります。重要なことを独学してきましたという形になります。

同時に建築士試験の学習になります。

 

また、景観論などもやりやすいものでした、現地を調べた写真と資料だけで、重要項目を学習するようなものはそこまでないからです。

一方、指定の教科書もなく、ふわっとしているシラバスで、講師のHPがポエムだらけのものは再提出などものすごい時間を奪われました。

地雷の講師が混ざっています。

帰ってきたレポートで感触が悪かったもの

建築士試験の参考書から重要項目を持ち出して記述すると、建築士試験にからまないようなジャンルは非常厳しい評価になりました。

シラバスに求める内容があまり書いていないものは、要点をおさえていないと厳し目でした。

ただ、再提出を要求してくる先生は、現状ではそれほどいません、指導というかたちであれこれ書いてそれで終わりです。

数件帰ってきたレポート採点

まず、現時点でレポートや課題提出で帰ってきた採点の点数は、1件を除いて5の倍数でした。評価項目の1段階ごとに5点でできているのではないかと思います。

また似たような品質のレポートであっても、講師によって高得点から再提出まで色々ありました。

レポートの添削はPDFで返してくれる講師と、何も出さない講師、全部ダメだしのみを書く講師と、良いことを見出して講評してくれる講師、所感を述べる講師と何か文献のコピペみたいなものを貼り付けるだけの講師と様々でした。複数人での評価はない様子で、外部の講師に丸投げ感が否めません。

はたして何をもって5点が動き、点数がここまで違うのか気になることです。

 

他大学のレポート評価を調べてみる

そこで、ネットから通信制大学や普通の大学のレポート評価に関する資料を、検索して調べてみました。

まず多く出てきたのが、ルーブリック評価といものでした。多くの大学で採用されているみたいです。文科省の資料でも推奨されていました。

ルーブリックは評価項目の大まかな部分を生徒に先に提示して、レポートの方向性を示し、評価の項目を示すことで、レポートの自己チェックを可能にして完成度を確認できるものです。内容の脱線を防ぎ、振り返りを可能とするだけでなく、評価する講師側も評価を統一でき、レポートが脱線していない分評価の手間を軽減できる手法です。

アイサンでは評価項目を提示する手法は使われていませんが、この資料を見ることで、多くの大学でレポートのどのような部分を評価点としているか、理解を深めることができます。

引き続きネット検索していくと、採点する講師のために資料を各大学作っているので、沢山ヒットすると思います。

※ネット検索にあった資料例

 

書ききれないほどネットにあふれています。

これにより、レポート課題をどのように講師が捉えて評価しているか、参考になると思います。そしてあまりにも曖昧であることがわかります。

多分ここが、アイサンでの講師により点数に差が出ている部分の原因だと思います。かなり厳格に基準を設けなければ、講師の主観で段階が前後しそうです。

 

公務員試験での論文採点の方法

公務員試験でも論文形式は使われています、こちらは採点者の評価によるばらつきを防ぐため、複数人で採点を行い、その平均点を使っています。点数は内容点 − 減点 = 得点とされています。誤字脱字-1点や文字数不足-20点などで明確に減点しています。

アイサンでは、1科目点数が5の倍数ではないものがあり、評価項目に減点を採用しているのではないかと感じました。

また、各教科での採点のばらつきが非常に大きいため、講師個人の主観が採用されていると推測されます。とある科目で再提出がありほぼ同内容で出したところ、15点加点されたこともあります。

 

国家試験での文章問題の採点

行政書士試験や消防設備士などの国家試験では、短文ではありますが文章問題があります。こういった国家試験での採点では、問題の問に要求される重要な語句を使用し、文体にて説明ができていれば加点という仕組みになっていました。

アイサンのレポート課題においても、問に対して重要な語句を使用しているかが要求される項目になっているかもしれません。必要な語句を抽出してレポートに組み込むことは有用だと思います。

 

再提出にたいする対応

アイサンのレポート再提出では、どこがどの程度不足しているか明示されないため、ちょこっと追記して送り返すのが一番労力が少ないかと思います、試験と違い再提出しても課金が発生しません。出し直し仕放題ですし、講師の方も添削仕放題です。

また、情報不足でわからない場合、Q&Aから質問が可能です、アイサンHPに納得行くまで質問できると謳っています(まともな回答がこない)、学校の事務経由で連絡役の教員経由で講師に届きますので逃げられません。また、原則1周間が回答期限というルールになっています。これにより不親切なレポート再提出指示が来てもなんとか対応できるでしょう。レポートが面倒でも諦めないことが重要です。

 

シラバスからの教科の難易度を判断できるか?

アイサンのシラバスでは、教科によってまちまちですが、どのような点について評価するかは書かれていない印象です。

他大学では、公正で厳格な評価の内容を公開しています、評価の観点と配点を明示しているのが基本的なものとなっています。

アイサンのシラバスを振り返ってみると、配点などの指標はありません、ブラックボックス化しています。

またシラバスの書き込みは特色があり、求める内容を書いてくれている講師と、そうでない講師がいます。レポートに対して講師がどういった意識でいるかは判断できます。

アイサンの学習システムは講師の自己紹介もなく、講義もないため、講師の人柄がわかりません。優秀な人物か、輩なのかさっぱりわからず、画面の向こう側にどんな人物がいるか意識しなければ、ATMを操作しているのと変わらない状態です。

また、シラバスの講師の名前と採点の講師名、過去の教科の講師名が度々変わっていることから、安定した指導内容ではないのかもしれません。過去の講師の情報が生かせない問題もあります。

何か情報を得たければ、講師の名前をネット検索して僅かな情報を得るしかありません。

調べてみるとコネクションを利用して、外部の個人事務所をやっている建築士の方(会社員は副業禁止が多いため)に添削を外注しているような状況のようです。学校側からすれば講師の肩書と手当で業務をしてもらえるありがたい存在かもしれません。

そのため外部講師ごとに採点のムラがでます、ただ、わざわざ生徒を落としてもなんの利点もありません。気後れせずにレポートを出しまくるしか無いと思います。

問題は、社会人がどれだけの少ない労力で卒業できるかに尽きます。建築士の受験資格のために通っているのであればなおさらです。

 

先生での難易度見極め

アイサンのHPやパンフレットを見て入学し、面倒なレポートのダメだし、スクーリングの空気感の違いに直面したとき、違和感を覚えた方もいるかと思います。

これは外注の講師が普通の大学生相手の講師の気分で無駄に張り切った結果だと思います。

実際のところこの学校は講義などないため、自己学習です。よって講師といってもレポート添削おじさんでしかありません。そのためとんでもない手抜きの添削があったり、張り切りすぎたりと、講師に色ムラがでています。

それに対して通信大学であることを理解している先生がいます、正社員のような実務教員です。現在のレポートの提出の対応から、こちらの先生方のほうが、早くて優しい傾向を感じます。学校のパンフレットも資格取得をうたっていることを理解していますし、通信教育の仕組みや現状を理解しています。正社員型の立場上、時間の消費や厄介なクレームも嫌う傾向だと思います。通信学部の入学者を見ると何百人もいます、そのレポートの採点をさばいています。レポート難易度を考えて履修科目を選択するなら、先生の立場で選択するのもありかと思います。

通信教育、生徒の卒業目的がなんであるか分かっている講師かどうかの見極めが必要です。

 

まとめ

レポートの書き方は教えてくれない、情報ももらえない。

レポートを書くヒントはシラバスしかない。講師によりクセがすごい。

アイサンのQ&Aは機能しているとは言えずサポートは期待できなかった。

他大学のように明朗な評価システムではない。採点の仕組み指標もない。

レポート投げ返される場合があるが少なめ、送れば通過するもレポートには厳しい指摘がつく。

採点は講師により非常にムラがある。

とにかく出すしかない。