愛知産業大学通信教育学部建築学科に入ってみてわかったこと
2021年の愛知産業大学通信教育部に入った頃~現在わかっていることのメモです。
長くなるので経緯とかどうでもいい人はまとめだけ見てみてほしいところです。
- きっかけ
- 相談会
- 学費
- 2021年春入学
- 講義がない?
- スクーリング
- レポートのボリュームを単純に計算
- 試験は10問の小レポート課題からランダム2問出題
- 入学して実感する単位数のボリューム
- サポートは期待できない
- 実務家教員は5名で他の講師は外注のよう?
- 学習のボリュームはシラバスで確認を
- 建築士の試験対策をしてくれるわけではない
- 結局時間との戦い
- メリット
- わかったことのまとめ
- 余裕があれば口コミを
きっかけ
私は元々建築関係の仕事をしていました。建築士の資格はなく、実務から受験資格の要件も満たせず、建築士の資格は諦めていました。
スキルアップと仕事の幅を広げるため、資格を探していたところ、建築士の資格が通信制の学校を卒業することで受験資格が得られること知り、いくつかの学校の資料を取り寄せて検討していました。
相談会
2021年春先に東京の相談会が丁度あったので、予約を取って相談してきました。
スクーリング会場の校舎の教室で事務の人らしき人と1対1で質問など行う形でした。
卒業率は50%という説明でした。頑張れば卒業できますよといった雰囲気の話題でした。
愛知産業大学のHPで公開されている学生数の資料でも通信教育学部は学生が毎年400人程度入学し200人程度卒業となってます。
※公式サイトより
また、在校生の数もかなりの数になっています、このことから予定通りに卒業できていない人もそれなりの数いるようです。
交流といったものはスクーリングだけで、そこで周りの学生と連絡取り合って頑張ってほしいというようなアドバイスでした。普通の大学の学生らしい交流とかは無いですよとの説明でした。
相談会の話から、自力で学習する人に向いている通信制の学校であるイメージがかたまりました。しかし通信制大学であるため、どんな授業なのかよくわからないままでした、パンフレットも授業風景などありません、多分ビデオ学習でもあるのだろうと勘違いしていました。この辺情報収集が不足していました、後悔先に立たずです。
学費
パンフレットから、学費に関して2年間で100万程度ぐらいになると試算しました。
あとから気づいたのですが、この学校では教科書などは自己で購入しなければなりません。
書籍や画材を全部買わなければならないか?すごく悩みました、必要な書籍を古本で集めるか、集める時間を省略するため、指定の書籍を新品で買い揃えるか。図書館で済ますか。すごく悩みどころです。
また、スクーリング(対面授業)での交通や宿泊の費用を考えないとなりません。
この辺の情報も不足していて、得られる情報はパンフレットとHPの内容のみでした。
あとからネットのブログで総額を公開している方がいらっしゃったのがわかりましたが、想定していたような金額でした。
2021年春入学
初年度の学費を振込、要件を満たしており、書類審査のみで入学できました。多くの学生が3年次編入ですから敷居は低いようです。
入学すると小冊子と入学の証明書類などと課題提出用のダンボールが送られてきました。
しかし、入ったものの何をしたらいいかわからない状態でした、説明は送られてきた小冊子の事務的な説明のみでした。
何かしらのアクションをおこさないと完全に放置されてしまいます。
学校の事務より、早急に履修登録をするように連絡が来たため、シラバス(科目ごとに授業の内容をまとめた、資料で入学前から確認できる)を眺めることになりました。
モデルケースもありましたが、必須科目はどのみち受けないとならないので、必須科目とスクーリングを優先して履修登録を行いました。この辺相談に乗ってくれる人もいないわけで、ただただシラバスを眺めて長考しました、ネット検索でも、どの教科がおすすめとかそういった情報が入手できませんでした。
もっと単位がとりやすい科目がわかっていれば履修に反映できたのに…という後悔がありました。シラバスだけでは面倒な教科なのかさっぱりわかりません、これによって後々苦労することになりました。
講義がない?
入学したものの何もない
学生用のHPアイサン通教で履修登録をしたものの、相変わらず何をしたらいいかわからない状態でした。
まず履修登録した教科に講義とかありませんでした、動画もないのです。
あれー???
履修登録した教科のページに何か追加の学習要素が増えると勝手に思っていました。
何もありませんでした。
パソコンのディスプレイとシラバスと、パンフレットを往復で何度も見返しました。
ただ、2022年よりシステムが変わり通教オンライン(公式サイト)で受講科目のシラバス確認やレポート提出、試験の受験がわかりやすく受けられるようになりました。(以前は別サイトに教科ごとに再度ログインして作業するシステムだった)
課題地獄の始まり
愛知産業大学通信教育部の授業とは、ようは自分で教科書などを購入して、シラバスに書かれている内容のレポートを提出せよとのことでした、その後試験課題もレポートであることがわかりました。
どこから手を付けたら・・・とう心境でした。学校から得られる情報はほぼすべての教科がシラバスの紙1枚と試験の10問の設題だけなのです。
こまったことにこのレポート、どの程度の内容ものを求めているかシラバスには書かれていません。様々なレポート課題に対してサンプルもなく非常に不親切です。また、レポートについてQ&Aで問い合わせましたが、事務でばっさり一言対応できないとシャットアウトされてしまいました。
1科目2レポートをどう書くかが最初の課題でした。
各教科シラバスに、このレポート課題に対してPDFでレポートを書いてアップロードしてくださいという情報しかありません。レポートの手本なし、書き方について一切情報なし、しかたなく、レポートの書き方を学ぶことから始めました。
何件かレポートを提出し、ようやくこの学校の仕組みがわかってきました。レポートや試験の課題さえ攻略できれば単位がもらえる仕組みのようです。
ビデオ講義や定期的な学習課題を受けて、順序よく学ぶものと誤解していました。
2つの関門、レポートと試験を突破するのが目標になりました。
先生がレポート添削
通信の生徒は沢山いますが、学生のレポート全部を各教科の先生が添削しているみたいです。1ヶ月の期限で添削評価され講評がサイトに掲載されます。
講義の動画見て、確認テストでもやったほうがシステム的にも先生の負担もなさそうですが、なにかしら単位取得の仕様でもあるのかと思います。
レポートの講評は早い先生と遅い先生がおり、1周間で添削されるものあれば、予想以上に放置される場合もあります(提出から2ヶ月放置)。
1ヶ月が規定と書かれており、問い合わでも事務から1ヶ月とだけ回答がありました。その後どうなっているかなどは基本放置です。
レポートが通過したら試験が受けられるようになります。
ですが試験を受けたくても、提出したレポートが平然と1ヶ月無視されている教科が複数あり、学校側の都合で学習計画通りに進みません。ものすごく焦らされます。
仕事であれば納期遅れや遅刻などご法度であると思いますが、アイサンではそういう部分はアバウトで進捗・遅れの連絡はありません。
提出したレポートはどうなったか?毎日公式サイトのプロファイルが更新されているか確認するしかありませんでした。届いたか?講師が見たか?添削されたか?何も表示されないのでわからない仕組みです。
スクーリング
スクーリングは3年次編入では13種類から選べるようになってます。
申込みが大変
スクーリングは卒業まで最低15単位、最低7科目。1教科3日拘束されます。会場に赴く場合2年間で7×3日、21日は休みを指定日にとらないとなりません。
オンデマンド型のスクーリングであればそこも改善されているのですが、年に1回しか開講されず(2022時点)、人数制限もあり期待できません。
スクーリングの3日間は一日でも休むことは許されません。休んだ場合は再受講料を払い受け直しになります。
申込みの仕組みは、申込み時期(1ヶ月前)が来たらネット(募集日の午前)で申し込み、早い者勝ちの仕組みです。募集人数と競争率は不明です。
入学初年度はスクーリングの申込みで何度も満員で複数回落とされました。
どうやら自分が履修登録した科目が人気なのか、早いもの勝ちのため、HPで定員ですと表示が出て弾かれしまい、泣く泣く諦めました。
また、スクーリングの期間に重複があると、後付で事務から学習効果の観点受け付けられないと連絡が来ます、時期が重複しないように順序よく受けなければなりません。
※申込み日の11時が受付らしいが昼休みの12時では間に合わない。
数少ない教えと学びのある授業
通常の科目では自己学習とレポートで完結していて何かを教わるということはないのですが、スクーリングでは3日間という時間で集中的に、ソフトの操作や模型製作やプレゼン発表を会場等で学ぶことができました。
ただ、これは短期間に全員が行うため、復習をしないと身につきません。(CAD等)
また、構造以外のスクーリングは、みなプレゼン発表があり、人前に出ることになれてない人は緊張します。人前が苦手ならオンライン(プレゼン以外ビデオオフ)のほうがいいかもしれません。
建築設計Ⅰ
手書きの図面の書き方と模型の作り方教わり作成、プレゼンのやり方学び発表。3日間
CADⅠ
AutoCADの基本操作学習と家具や間仕切りなどの配置の作図、プレゼン発表。3日間
CADⅡ・Ⅲ
3DCADのRevitの基本操作とプレゼン発表。3日間
建築造形A
模型作成とプレゼン発表。3日間
建築構造学演習
部屋の間仕切りと梁の設計とプレゼン発表(動画学習してオンラインで発表)
このような感じで作品を制作して発表するタイプの授業が大半でした。
パンフレットに騙されない(勘違いしない)ことが重要
スクーリングは年間予定表が出ています。
そのため、予定日に必ず受けられると勘違いしていました。予定の日に休みを入れて受講しようとしても、申込みで弾かれるということを想定していなかったため、初年度のスクーリングはかなり難しいことになりました。
このスクーリングのシステムは、学生が先に受講したい日取りを登録できないため、学校側も申し込みがどれくらいくるか想定できないように思えます。
会場にいかなくてもいい、オンラインのスクーリングが人気?で、受講できるか綱渡りでした。
オンラインのスクーリングシステムは、パンフレットに書かれている内容では、スクーリング会場にいかなくても卒業できるという触れ込みになってますが、かなり無理があります。
定員で弾かれ、年に一回しかないオンデマンド授業を諦めることになります。
また、スクーリングでは最終提出日までに、課題が間に合わないと単位がもらえません。
再受講もありますが、別日のスクーリングに再度お金を払って1から参加しなおすことになります。
設計など授業で作図が間に合わないために受け直しになった人が多数いました。
また、CADの授業は自宅のマシンスペックにより諦める人が出ていました。
正直このパンフレットのオンデマンド授業の謳い文句は、誇大広告で詐欺じゃないかと思いました。不親切で非常に振り回されました。
また、定員で申し込めないスクーリングはPDF書面を送る手続きで、キャンセル待ちの登録ができます、なんだか教習所の予約システムが不便になったようなものに感じました。
結局、スクーリングは早いもの勝ち、申し込み日に予約待機です、チケットぴあで人気チケットを予約するときを思い出させる展開でした。
Q&Aの問い合わせも「定員です」でバッサリの不親切な対応でした。この予約問題で卒業までのタイミングがずれてしまいそうです。
オンラインのスクーリングに挑戦
近年参加(2021-2022)したオンラインスクーリングでは、ZOOMで講師の話を聞き、動画を見て、実際に作ってみて、中間報告と最後にプレゼン講評をもらうといったかたちの3日間リアルタイムで拘束されるタイプ。
または、定期的に課題を提出し、講師の添削が入り最終提出を講評した動画を受け取るオンデマンドタイプの2種類がありました。
どちらも会場に行かなくて良く時間的金銭的な負担が軽い分、講師のレスポンスが時間的に厳しく、会場で直接指導がうけられず負担が大きい内容でした。
到底3日で終わる課題内容ではなく、発表がある最終日まで、毎日自宅で課題を作り続ける必要があります。
そのせいか、時間的に間に合わない学生が何人かいました。その方は、また同じ授業を受け直すことになります。
授業の内容については、事前に流れの説明だけであり、あっという間の終わりました。どのような指導方針で、どう評価しているかなど指導について詳しい説明ははりません。課題発表から制作をして講評受けたとい印象です。
オンラインでは各授業、途中途中で講師の先生1人に質問できる機会が設けられていました。会場で行うスクーリングでは対面で質問ができて参考になります、ただオンデマンドでは数日の回答の遅れがあるため、作品製作期間がきつく期限までに課題を間に合わせる足かせになってしまいました。
講師はみなさん一級建築士で酷評するタイプが大半でした。この辺かなりがっかりさせられる講評でした。比率的には2/3は全否定的な指導で残り1/3の先生は良い部分・悪い部分を理論的に説明して指導くれる良いタイプでした。
酷評する講師は、なにか指導しないといけないと考えて、アラ探しをしその場をしのぐ一番安直な対応をしている感じでした。
スクーリングのときだけ対応してもらうアルバイト的な人であるため、品質の悪い人になるのでしょう。それっきりの付き合いであるためか対応が悪いのか、建設業がブラックなのか、もとから性格が良くないのか、指導の経験がないのか、細かいことはわかりませんが不愉快になる講師がいることは覚悟が必要です。
講師が自己紹介する教科もあったのですが、一人だけ建築設計を行っている人で、他の人は店舗内装の人でした。この人達が作品発表で素人作品に集中砲火でボロクソいってくるので非常にメンタルが疲れる授業でした。
学費が他所より安い分、講師の質が低いのではないかと疑ってしまいます。
レポートとスクーリングをやりきれば卒業できる、そう思えば耐えて頑張るしか無い感じです。
レポートのボリュームを単純に計算
【建築学科3年次編入学生卒業要件】
専門基礎科目・専門科目68単位(内15単位以上スクーリング)
となっています。
各教科2単位なので、34教科終える必要があります。
ということは27教科はレポートと試験、最低7教科はスクーリングになります。
ほとんどの教科は2本レポートを出すのが基本のレポート課題です、最低の目安の文字数が1000文字で、1000では不足するため、2000程度以上、写真や表組みなどを使って中身のあるレポートを求められます。1日2日では書けません。単純計算で54本程度のレポートを2年(3年次編入)で出すことになるでしょう。
レポート提出自体はPDFでネットにアップロードするだけなので郵送などの手間はありませんでした。
なかには図面を書いたりして設計の課題をこなすようなものもあり、全部が2本のレポートではありません。
2年で単位取得できない場合、留年することも可能で、そのままダラダラと学生を続けるか(10万円の課金)、いったん休学するかできます。
在学していなくてもシラバスが見られるので、入学前や休学しておいてレポートを書いておくことも可能かもしれません。
翌年度に履修する教科を決めておいて、シラバスに書かれているレポート課題を作っておくことも可能です。どうやらコロコロとシラバスは変わることはなく、課題は毎年同じみたいです。
また、追加料金(普通の科目14,000円、スクーリング28,000円)を払って履修教科を増やして攻めることも可能です、ただし翌年パンフレットに書かれている単位数履修することになるので金額的な負担が増します。この教科無理だと思ったら、別科目に変えるのも一つの手なのかもしれません。
とにかく2年間かなりのレポートを書き続けなければなりません。2年分のプライベートな時間を捧げる必要があります。
そして卒業後に建築士試験対策の学習をし試験があるわけです。
試験は10問の小レポート課題からランダム2問出題
レポートが通過したら単位取得ではありません。その後試験がネット上から受けられるようになります。
※試験は右上に残り時間が表示され、課題の回答を書いたPDFファイルをアップロードするだけ
試験の課題は先に公開されていて、10問のうちランダム2問を1時間で攻略することになります。
先に課題が公開されているため、ある程度事前に小レポートを用意しておく必要があります。科目によっては手書きの透視図を書いて説明など、簡単にはいかない内容があります。PDF作成なのでレポートと手順は同じになります。
試験はレポートが通過していればいつでのネット上で受けられます。試験を受けるというボタンを押すと、事前課題から2課題がランダムに表示され、60分のタイマーが表示されます、60分以内に設題を解いたPDFファイル送信することで試験完了になります。その内容が後日講師より採点され点数のみがWEBで確認できるようになります。
27教科ありますから単純計算だと、270本の小レポートになってしまいす。
各教科の採点基準や文字数などは公開されておらず、落ちないように頑張って小レポートを書くと、レポートと同等程度の準備期間を要することになります。
追試験は有料課金です。講師による難易度格差があるため注意が必要です。
レポートも試験も事前に書かれた設題に対してレポートを作成してPDFを送信するだけの仕組みです。これにより場所や時間にとらわれず学習が進められます。
入学して実感する単位数のボリューム
授業量、三年次編入でしたが、必要単位(卒業するための単位)はかなりの量です、教科書によっては専門性が高く大変なものがあります。講師による難易度格差もあります。
アイサンの三年次編入では68単位が卒業要件です。卒業制作が選択になったとはいえかなりのボリュームです。
大学である分、学習の難易度は上がるでしょう、よくよく考えると二級建築士目指す専門学校と比較するべきでした。
無理をして1級建築士を取りに行っても実務経験不足で免状はもらえません。1級建築士合格者という肩書しか得られずで転職・就職に役立つだけです(1級取得後の実務経験の年数が2年に短縮される利点はある)。資格を生かした実務をこなすことはできません。
一方で2級建築士であれば要件(40単位)を満たすことで、2級建築士資格試験合格後すぐに免状が発行されます。
2級建築士となり実務経験を積んで1級建築士の受験資格を得て、学校で学ばずとも1級建築士試験へ挑むという展開も考えられます。
また、2級建築士で十分の業務(建物規模や事務所規模)に就く方もいると思います。
そのため、資格取得を目指す人の中には、二級建築士で十分な人が多数いると思います。
自分の場合も、なんだか自動車の普通免許取りに行って大型免許まで取ろうとしている気分になってしまいました。
通信制の学校を選択するとき、金額だけでなくどれだけ時間的な負担が発生するか、上位資格がどれだけ必要か考えるべきかと思います。
また、愛知産業大学の通信教育は講義が無い上、気軽に質問ができないため、講義動画などのしっかりした授業を受けたい人や、講師から直接学びたい人は、別の大学を選択すべきです。きちんと学びたい人は通うタイプの学校へ入学するべきです。
サポートは期待できない
レポートの行き詰まりや再提出での問い合わせでQ&Aを使ったものの、事務的な連絡機能しかできませんでした。
提出レポートがどうなっているかの問い合わせなどは無回答でした。郵送提出部がどうなったかについては回答がありました。
また、再提出になったレポート課題の講師へどうすればいいかの質問をしたものの、事務から伝えますと言われたきり、回答をもらえませんでした。
レポートの書き方についての質問もしましたが、レポートサンプルは見せられないなどの回答により事務側でシャットアウトされてしまい、質問は講師までとどきませんでした。
Q&Aのシステムは学校の事務側で何らかの返答をしないとならない仕組みみたいで、質問を出してから1日程度で、「伝えておきます」、「〇〇はできません」、「遅れて申し訳ありません」みたいな返答はあるのですが、その先はきちんとした対応されません。
教科の問い合わせについては、学校の事務から実務家教員へ連絡が行き、さらに講師に伝言ゲームのように届くようで、気軽に質問できませんしアンサーもほぼ返ってきません。
今まで使っていた旧システムでは、教科ごとに質問掲示板などが用意されていました。しかし2022年度からシステムが一新され、掲示板などなくなり、生徒が気軽に質問するような窓口が消滅してしまいました。
現状では講師と直接連絡をする手段が現状ではありません、すべて問い合わせを事務に送って伝言してもらうような仕組みですが、質問に対する指導を得られるような、役に立つ回答が得られません。学生にとって学習しやすい環境へ変わることを望みますが、2022年度に大幅に変えてしまったので改善には時間がかかるのではないかとおもいます。
そのため、パンフレットにかかれているような丁寧なサポートは受けられませんでした。
よく考えてみると、毎年400人ほど入学していて、在学生も大量にいるアイサンにおいて、学生の問い合わせを事細かにサポートすることはかなりの負担です。事務の方が何名いるかわかりませんが、実務家教員は5名しかいません。質問をしにくい状態にシステム変更して負担を減らしているのではないでしょうか。この辺は覚悟しておく項目です。
実務家教員は5名で他の講師は外注のよう?
公式サイトで確認できますが、実務家教員と呼ばれる愛知産業大学で働いている教員は5名となっています。写真つきのプロフィール自己紹介があるのはこの先生だけで、他の先生方の紹介は存在しません、変更になったお知らせもありません。シラバスが古くて書かれていた先生と実際の添削している先生が別の場合も多々あります。
他の先生方は外部の方のようで、各教科の先生をネットで検索していくと、個人で設計事務所をやっているホームページによくあたります、副業でレポートの添削をしていると推測されます。この学校は講義することがないないので、学生から見ると、ただのレポート添削屋さんですが、設計事務所のHPで愛知産業大学講師と謳ってる人が多いです。
そのため問い合わせ質問などは伝言ゲームのように事務から実務家教員を経由し講師に届きます、事務でシャットアウトされるものも多くうまく機能していません。
また、レポートなどの添削の品質がものすごい差が出ているもこの関係だと思われます。レポートの講評がちゃんと読んで書いたなと思えるものと、ほぼ一言だけ「良いと思います」で終わっているもの、提出レポートの内容に言及しないコピペみたいなものがあります。提出PDFに赤字で添削してくれる熱心な講師もいますし対応にかなりの差があります。レポートの点数も減点せず100点だす方もいれば、厳しすぎて再提出の方もいます。おそらくですが、評価基準が「理解しているか?」みたいなふわっとしたもので、講師の個人的な感性に左右されているように思えます。
通信教育の利点か、講師の先生の事務所の所在地がまちまちです、添削作業などは場所的制約がなく便利そうです。また複数の学校の講師をやっている先生もいました、本業の設計に重点を置くか、講師業に重点を置くか色々あるみたいです。
半面、講師の先生の本業が忙しいと添削が遅れるのではないかと心配になってしまいます。添削内容も同様です、苦労して提出したレポートの添削がこれだけか…となる場合もありました。
添削などの対応に1ヶ月以上かかる先生が結構います。最初の頃はなんでこんなに対応が遅いのかとイライラしていたのですが、本業忙しいのかな?と思うようになっていからはその辺は諦めました。
いずれにしても、自分のペースで提出できるレポートで専門科目の単位がもらえると考えるとお得な大学なのかもしれません、本来なら講義を受けてびっちり学習して試験を受けて…となるものが、ここが通信教育の利点だと思います。また、出欠確認なく、性善説で成り立ってるのが通信教育の特徴です。
学習のボリュームはシラバスで確認を
愛知産業大学はシラバスが入学前から見られるので、必要な授業の単位取得のためのレポート課題内容など、ボリュームが事前に判断できます。
このへん後悔しないように下調べし納得してから入学するべきだと思います。
この学校は完全独学特化型で、講義なし、講師とやり取り出来ない、レポート等時間的なボリューム大、半分の人は卒業できない難易度、この辺を納得しないと後悔することになります。
学費などはおおよそ想定できるのですが、1科目がどのような難易度で単位をとるまでどのような過程で時間がかかるのかはなかなか掴めません。
試験課題は見えないと思いますが、〇〇について説明せよみたいな問題なので、教科書やネットで回答できます。レポート2本にかかる時間+小レポート10本(きっちりやり込むと数日かかる)となります。事前にシラバスで見られるので、1レポート何日かかるかなと考えてみると、年間どの程度時間が必要か予想できるのではないでしょうか。
建築士の試験対策をしてくれるわけではない
授業はなく、自己学習のレポート提出する学校のため、同様に建築士の試験対策があるわけもありません。
提携している試験対策の学校との提携があるみたいです。
建築士の試験を受けるための単位取得と、基礎学習をする場所と捉えるべき場所です。
卒業後にすぐ試験を受けるとなると、在学中から建築士試験の対策も自己学習しておく必要があります。
大学のレポートだけで燃え尽きてしまっては元も子もないわけです。
できれば、入学前に独学することになる建築士試験の問題集やテキストを読んで難易度やボリュームを把握しておくのがおすすめです。
多くの資格がある中で、あえて受験資格のハードルが高い建築士を受ける必要があるのですから、必須だと思います。
また、シラバスと見比べることにより、レポート課題などは建築士試験とはかけ離れた内容であることが確認できます。
結局時間との戦い
アイサンの通信教育は講義がないため、教科書を読み込んで建築の専門的な学習を自力で行い、概算で54本のレポートと270本の小レポート、それに7教科×3日のスクーリングを2年で働きながらこなさないとなりません。
270本の小レポートが試験ぶっつけ本番で何とかなったとしても(結局ならない)。約54本のレポートは2週に1本以上のハイペースで書き上げる必要があり、再提出も含めるともっと厳しい状態になります。
レポート慣れしていない私の場合、今のペースで行くと、建築士試験の学習なしで、一日3時間を使い1年半程度で各課題が終わる予定になってます。
かなりの難易度で、時間的、金額的、知識的、体力的に建築素人の方にはおすすめできないものがあります。
卒業率が50%というのもうなずけます。約半数の人は学費と時間をドブに捨てたことになります。
入学前に自分がレポート一つ何時間で書き上げられるか、プライベートの時間をどれだけ捻出できるか計算してみるのもいいかもしれません。
履修科目も講師によって難易度がまちまちです、無駄に時間を浪費する教科があります。個人的には都市計画学(レポート長期放置)と建築技術史(数カ所アンダーラインだけで再提出指示)は回避することをお勧めします。
メリット
通信制学校は学校に通わないで学習できるメリットがあります。正直地方の人や社会人にはこれしか無いと思います。
こまかい課題提出期限もありません、遅れれば来年出せばよいだけです。
人見知りの方にもおすすめかも知れません、誰とも合わずにレポート送るだけで単位が取れます。現地スクーリング以外交流などがありません。オンラインのスクーリングで行けば忍者のように卒業できそうです。
また、現在建築の関係で働いている人は知っていることがたくさん出てきますので、楽に学習できるかもしれません。CADができる人や現場を知っている人にはオススメです。
仕事でどうしても必要だったり、自己学習に慣れている人は、学習もレポート提出も試験までも、自分のペースでやれるこの学校は向いていると思います。
わかったことのまとめ
アイサンの通信教育はレポート提出+小レポート試験かスクーリングで単位を得るシステム。
スクーリング以外授業なしで指定教科書で独学。講義を受けてちゃんと建築を学びたい人は普通の学校へいくべき。
会場スクーリング以外学生間の交流はなし。教員との連絡手段もほぼない。
レポートは単純計算で54本程度(三年次編入2年間)。
学割でAutoCADやRevitが無料で使える。
提出レポートや試験は平気で1ヶ月以上放置した上に再提出などがあり予定通り進まない。
試験は10本の小レポート課題からランダム2問を1時間以内に送信。事前に問題提示される、概算270本の小レポートを作成する必要がある(3年次編入)
スクーリングは予約が勝負、予約負けると狙ったものが受けられない。
スクーリングのために最低7科目3日間で、3年次編入は2年で27日ほど指定の日に休暇をとらないとならない。オンデマンドのタイプなら指定日を回避した受講が可能(年1回しかない上に競争率高い)
学費は三年次編入2年で100万はかかる。単位取得が間に合わなければ留年10万円。
Q&A役は立たない、2022年度より掲示板廃止、パンフレットとHPに騙されないこと。
建築士試験の対策はない。別途独学か専門学校で学習が必要。
授業課題は独学で課題も試験も自分のペースでやれる。時間のある社会人に向いている。ネットで完結するため、誰にも合わずに卒業可能。卒業制作回避可能。
講義がないため学習しなくてもレポートと試験が通れば単位がもらえる。
半数の人は挫折し脱落している。公式HPの入学者数と卒業者数で確認できる。留年者も多数。
単位取得のボリュームから2(3年次編入)~4年プライベート時間を捧げる必要あり、後に建築士試験に挑む学習の必要がある。長い戦いになる覚悟が必要。
一級建築士はいきなり受かっても実務経験必要で使えない。二級建築士取得で良ければ他校(2級コース)や専門学校のほうが必要単位のボリュームがかなり少ない(必要単位2/3)。今すぐ一級建築士が欲しい人用の学校
余裕があれば口コミを
入学時情報不足で誤解してたところがあったので、他の方の情報になるよう、いずれ口コミサイトに書き入れてみたいと思います。
アイサンのページはあるものの、通信と分かれてないため記事が混ぜられてしまっています。評価は高そうですね。
投稿場所は少し下にスクロール画面右の投稿するから投稿できるみたいです。
書き込み時認証で電話番号を入れてショートメールにて番号を入れなければならないようで、投稿後に確認審査され、書き込みから2ヶ月かかると書いてあります。