アイサンケンチクメモ

愛知産業大学 通信教育部 建築学科

通信教育 建築設計Ⅰ-b

2022年の建築設計Ⅰ-b課題提出時のメモです。

 
課題内容
達成目標                                             
課題の与条件を読み解き、建築設計としての提案をまとめ伝える能力の習得  
目標はシンプルです。
 
課題を設計していく過程において、製図の方法を学び製図術を身につけながら、建築という三次元の空間の造形力とセンスを養う。店舗併用住宅を設計することで、住宅、店舗、工場など建築の基本的用途について、どのように設計したら快適な住まい、及び繁盛する店舗デザイン、合理的で使いやい作業空間がよいか同時に学んでいく。模型で造形をスタディし、デザインボードでプレゼンテーションの技法を習得して建築デザインの基本をマスターすることを学習の目標としている。
(1)店舗併用住宅の設計条件の整理
(2)ゾーニングエスキスによる案の構想
(3)スタディ模型の制作
(4)JIS建築製図通則に基づいた各種建築図面の作図
(5)設計作品としてのプレゼンテーションテクニックの修得 
こうなってますが、作品提出だけなので、経過などすべて端折れます。
 
【課題】計画地 都心から電車で30分ほどの瀟洒な私鉄駅の広場から北にのびた上下2車線の車道と幅3mの歩道の間にはプラタナスの街路樹があります。
計画地はこの並木道を100mほど行った東南の角地で敷地面積は300㎡です。
敷地形状は歩道に面する間口が15mで幅4mの側道に面した奥行きが20mです。
道路及び敷地は水平で歩道と敷地との段差はありません
手前角地は花屋さん、北側隣地はクリーニング店西側隣地は住宅が建っています。
建物の規模2〜3階建で、延べ床面積は300〜360㎡以内としましょう。
地下や屋上を設けてもよい。
敷地内にミニガーデンを造ってもよい。
構造は自由とします。
法的規制考慮しないものとします。
かなり自由です、敷地をまず書くとわかりやすいと思います。
 
家族構成祖父(65歳:店長)、
祖母(61歳:店長夫人)、
あなたの知り合い(40歳:工場長)、
妻(37歳:主任)、
長女(15歳)、
長男(13歳)、
店員1(男性35歳)、
店員2(女性27歳)、
店員3(女性21歳)
※家族たちの趣味は自由に想定してください。
ここから要求がわかるのは、祖父母の部屋、夫婦の部屋、子供の部屋2、従業員の休憩室が必要になります。趣味自由なので、車が趣味なら駐車場とかできます。
 
部屋の構成店舗部分 商品棚、カウンター、喫茶コーナー工場部分 焼きがま、パンつくり台、流し、調理台、パンワゴン、材料庫
住居部分 2所帯の家族の住まい、店員の休憩室(休憩室は店舗部分に配置しても良い)
提出する作品A3の用紙(ケント紙、キャンソン紙など)使い2枚に各階平面図(1/100、1階は配置図を兼用)、南立面図(1/100)、東立面図(1/100)、店舗部のパース(大きさは任意)を描きなさい。
必要により断面図(1/100)も描きなさい。
筆記用具は自由です。
別用紙に描いたものを貼ってもよい。(ただしトレーシングペーパーは不可)簡単な模型(1/100)の写真も貼付けなさい。   
 
後ろ向きな判断ですが、断面図は書かなくても良い。模型が求められてますので、スチレンボードで複雑ではないものを作らないとなりません、要求されている写真枚数がないので、1枚でも大丈夫です、なので後ろ側まで作り込みはいらないでしょう。
 
工場
工場部分に求められるものは、作業する場所だけでなく、材料の保存庫として、常温と冷蔵冷凍庫が必要です。ネットで検索すると業務用のプレハブ冷蔵庫でてきますので、最低限把握しておく必要があります。
搬入路も必要です。店舗側面や裏口に扉と通路が必要です。
また業務上事務室が必要です、最低でもパソコンとプリンター事務机だけでも置ける場所がいります。従業員がいますので更衣室とロッカー、せめて休憩所にカーテンで仕切る必要があります。
トイレや洗面をお客様と一緒にするか、家族のものと一緒にするか、個別に作るかの判断が求められます。
 
店舗
入りやすい入り口。
レジの位置、パンを置く商品棚の場所。そこで食べる場合はカフェスペース。必要であればトイレなどを適切に配置。
 
家族の部屋
必要な部屋数と、風呂やトイレ、キッチンなどを適切に配置が求められます。建築設計Ⅰ-aの時を思い出すといいかもしれません。
仕事とプライベートの部屋の分離が必要です。
また、パンの製造は、深夜に仕込みがあります、パン種の発酵があるため、深夜に仕込みをしなければなりません。できれば深夜の作業と家族の生活が悪い影響を与えないように考えるべきです。
 
その他
駐車場など必要にあわせて配置しないとなりません。
駐車場やガレージを作ると建物が圧迫されます。
 
どう作成したか
建築設計Ⅰ-aの流れを踏襲し、CAD1(平面)・CAD2(Revitで外観と立面を一気に)とインテリア学で見つけてきた内観パースの表現ができるフリーソフトを使って作成しました。
課題に挙げられていた家族に対しての部屋の構成と、自宅・工場・店舗の個別の動線に配慮し、設計趣旨などは暇な空き時間にスマホに箇条書きのメモを書いて済ませました。
スピード重視で、スクーリングのような勢いで作成しました。そのため、パースのスケッチなどを求められてましたがCADでごまかしました。指摘で速攻バレてましたが。
プレゼンボードに材料を揃えるというところで力尽きた状態です、プレゼンボードの文字や配置、色などこだわればきりがありません。
要件が頭に入っていれば、必要な部屋を平面図に書いて、立面図書いて、模型はハリボテ、設計趣旨を書いて、パースを用意して完了です。

Revitで外観パース書くために作図すると、同時に立面図も自動で完成します。一石二鳥ではないでしょうか。そこに人形の画像や植栽の画像をハメて高さ感を出すといいと思います。

CAD3までやってれば(CAD2でも可)外観パースだけならすぐに書けます。高さの設定と壁と窓で済みます。プレゼンボードに貼り付けするため、背景を切り取ると完成。

内観を表現するには、インテリア学の記事で書いたフリーソフトでいけます。ただ部屋全体を作り込もうとすると時間がかかってしまいますので注意が必要。要件だけでいいのであればスケッチでいいのかもしれません。

とにかく部屋の要件を満たした部屋割りにすればいいと思います。私は店の入り口を側面にしたことを突っ込まれてしまいました。

結果
評価75点のBでした。
提出したPDFのほぼ全箇所に、コメントがついています。
こき下ろすような文体はなく、ちゃんと目を通したという下線やチェック目印があり、図面を揃える線や入り口などの工夫点に対するアドバイスと、ここがわからなかったという不明点などのコメントがありました。
建築設計Ⅰ-aのときの講評のように、先生は動線ゾーニングを見ていると思います、一定の理屈の通った配置であればケチがつきにくいでしょう。また、お客様に見せる、プレゼンボードの見た目も重要であると思うので、ネットで好印象で綺麗な配置などを真似たらいいと思います。私はやっつけ感満載でした。
それでも、必要材料がそろってさえいればBになるようです。
先生
非常に文体が柔らかく、加点型の講評を書いてくれる、物腰が柔らかい先生です。
アイサンではこき下ろし型の講評を書く先生が多く、現状で物腰が柔らかい文体で講評を書いてくれた先生は4人しかいません。
お互いの顔が見えない通信教育では、どれだけ提出物に向き合ってくれたか添削の量と内容、講評文体の丁寧さや物腰で印象が段違いです。
 
おすすめ度
プレゼンボードを作成することに慣れていればおすすめです。その時こだわれば無駄に時間がかかってしまい自ら沼にハマる可能性があります、ほどほどで切り上げたほうが良いと思います。スクーリングの建築設計Ⅰ-aを受けて流れをつかんでから挑んだほうがいいです。
文章系レポート作成が苦手な方におすすめします。
また、建築設計Ⅰ-aが楽しかった人に向いていると思います。
最低限の要素を揃えれば通過すると思います。課題提出すれば終わり、試験もなく、精神的な負担はありません。
課題通過を目指して急ぎで作るか。時間を設定しなければ、模型作りみたいにコツコツ作ることも可能ですし、楽しんで作るも、先生に評価してもらうための腕試しでやることもできて、作る目的も自由度あります。
 
分かっていること
とにかく要求されている図面などをプレゼンボードに揃えれば通過できる。
スクーリングのような途中経過は要求されず、スピーチもいらない。
先生がすごく丁寧で、加点型の講評で好印象。
試験がない。
 
その他
建築設計Ⅰ-bと建築設計Ⅱ-bと受けたのですが、建築設計Ⅱ-bの先生はこき下ろし型の講評を書くタイプです。全部のチェック項目がクレームみたいになっており評価するという文体が0でした。同じような課題要求なので両方やりましたが、建築設計Ⅱ-bの先生と比較すると、後味(胸糞悪い度合い)が違います。同じような成果品を出してもどちらも評価はBです。